肘が痛い。肩が痛い。休んで、治して、戻ったらまた同じ場所が痛くなる。この繰り返しに入っている選手に、DAY ONEではまず足を見せてもらいます。痛い場所ではなく、そこから一番遠い場所を見る。理由があります。
痛む場所は、原因の場所とは限らない
投球では、力は地面から順番に伝わります。地面 → 足 → 下半身 → 骨盤 → 体幹 → 肩甲骨 → 腕 → 手。
この連鎖のどこかで力がうまく伝わらないと、足りない分をどこかが埋めることになります。そして埋める役割は、たいてい連鎖の最後——つまり肩や肘に回ってきます。
痛みが出る場所は、たいてい「原因のある場所」ではなく「しわ寄せが来た場所」です。
だから肩や肘だけを休ませても、戻れば同じことが起きます。しわ寄せを生んでいる側が変わっていないからです。
上肢は「力を生む場所」ではない
身体の役割を整理すると、次のようになります。
- 下肢 — 地面に対して体幹を操作する土台。体幹のエラー(突っ込む・横に流れる・回転が早い)の多くは、下肢と骨盤が原因
- 体幹 — 下肢と上肢をつなぐ場所。固める場所ではない
- 上肢 — 体幹まで届いたエネルギーをボールに通す場所。全部を生み出す場所ではない
上肢が「生み出す場所」になってしまっている投手は、腕の力で投げざるを得ません。負担が集中するのは構造上の必然です。
足で見ているのは「止まれるかどうか」
足裏には3つの支点があります。母指球(推進力の起点)、小指球(横方向の安定)、踵(衝撃吸収の要)。この3点が機能して初めて、地面から力を受け取れます。崩れていれば、力はそこで逃げます。
そして3点支持だけでは不十分で、実際に重要なのは足の指です。指が機能すると、地面を掴める、重心を微調整できる、回転運動が安定する、反発を受けられる。
加速と減速では、使う場所が違う
- 加速で重要なのは、母指球 × 踵 × 指(内側で捉えて押す)。特に踵が浮きすぎないこと
- 減速で重要なのは、小指球 × 踵 × 指(外側で受けて制御する)
問題は、減速できない足です。止まれない身体は「押し続けるしかない」状態になり、加速そのものも不安定になります。そして止まりきれなかった勢いは、身体のどこかが受け止めることになる——それが肩や肘です。
足に出ているサイン
- 扁平足傾向(土踏まずのアーチが崩れている)
- 膝が内に入る(ニーイン)。小指球側の機能が落ちている
- 内股・ガニ股。足裏のバランスの崩れが股関節の向きを歪ませている
- 足裏が疲れやすい。特定の場所に荷重が集中している
DAY ONEでの進め方
負担が一点に集まる動作上の理由を特定し、集まらない動作へ組み替えます。可動域の不足が原因になっている場合は、その選手の身体に合わせた専用のエクササイズを処方します。
自分の場合はどうなのか、を知りたい方へ
記事はあくまで一般的な原理です。実際にどこで力が漏れているかは、動作を見て計測しないと分かりません。DAY ONE(大阪市福島区)では初回に現状の分析と課題の特定を行います。LINEでの相談は無料です。遠方の方はオンラインでも対応しています。
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