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「体の開きが早い」は意識では直らない——捻転差は、作るものではない

この記事が答える質問

体の開きが早いと言われます。どう直せばいいですか?

文:濵 盛力(株式会社 Essential Qualities 代表/DAY ONE)

「開きが早い」「我慢しろ」「もっと捻転差を作れ」。投手にも打者にも、最も多くかけられる言葉のひとつです。そして、最も直らない指摘でもあります。理由があります。開きは意識して止めるものではないからです。

捻転差とは何か

捻転差とは、上半身と下半身の回転タイミングのずれのことです。下半身が先に回り、上半身が遅れてついてくる。このずれが大きいほど、身体がゴムのようにねじれて、大きな力が出ます。

ここまでは正しい理解です。問題は次です。

捻転差は、下半身・体幹が機能した結果として自然に生まれるものです。これを「意識的に作ろうとする」練習は、逆効果になりやすい。

なぜ逆効果になるのか

捻転差を意識的に作ろうとすると、上半身を「残す」動きになります。つまり、回ろうとする身体を自分で止めにいく。

ブレーキを踏みながらアクセルを踏んでいる状態です。身体は固まり、可動域は減り、連鎖は止まります。そして力が通らなくなった分の負担は、肩や肘に集まります。

開きを我慢した結果、球速が落ちて、肩肘が痛くなる。この順番で来る選手は少なくありません。

では、開きは何が原因なのか

体幹のエラー——突っ込む、横に流れる、回転が早い——の多くは、下肢と骨盤が原因です。

下肢の役割は「地面に対して体幹を操作すること」です。骨盤の角度が体幹の向きを決めます。つまり、上半身が早く開くのは、その前に骨盤が開いているからです。

上半身は、下半身が決めた向きに従っているだけです。従っている側を叱っても変わりません。

「ブレーキをかけるから末端が走る」

身体は、体幹から末端へ順番に加速する連鎖で動いています。そして重要なのは、体幹がブレーキをかけることで、末端が加速するという点です。

全部が同時に動くと、力は分散します。順番通りに使うことが最大出力の鍵です。

捻転差とは、この順番が正しく起きたときに「結果として観測されるもの」です。順番を作らずに、ずれだけを真似しても、形が似るだけで力は出ません。

まとめると

  • 開きが早いのは、上半身の我慢が足りないからではない
  • 骨盤が先に開いている
  • 捻転差は作るものではなく、下半身と体幹が機能したときに生まれるもの
  • 意識して作ろうとすると、身体が固まって逆効果になる

自分の場合はどうなのか、を知りたい方へ

記事はあくまで一般的な原理です。実際にどこで力が漏れているかは、動作を見て計測しないと分かりません。DAY ONE(大阪市福島区)では初回に現状の分析と課題の特定を行います。LINEでの相談は無料です。遠方の方はオンラインでも対応しています。

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