痛みが消えた、だから練習に戻る。ここで再発する選手をよく見ます。痛みが消えたことと、投げられる状態に戻ったことは別です。段階を踏んで戻します。
基本の考え方
インターバル・スローイング・プログラム(ISP)という、距離と球数を段階的に増やしていく方法が国際的に使われています。原則は3つです。
- 1距離 → 球数 → 強度の順に増やす。同時に2つ増やさない
- 21段階ごとに、翌日に痛みが出ないことを確認してから次へ進む
- 3痛みが出たら、1段階戻る
「同時に2つ増やさない」が守られないことが多いです。距離を伸ばしながら球数も増やすと、痛みが出たときに何が原因だったのか分からなくなります。
マウンドに戻るとき
平地でのキャッチボールが問題なくできるようになってから、マウンドに移ります。マウンドからの投球は、まず直球のみで始めます。球数と強度が戻ってから、変化球を加えます。
マウンドは傾斜があるぶん、身体にかかる負担の質が平地とは変わります。平地で大丈夫だったから、がそのまま通用しない場所です。
見落とされやすい点——腕の疲労
腕の疲労は、メタ分析でユース投手の上肢傷害における「唯一の修正可能な内在リスク因子」とされています。
つまり「疲れた腕で投げること」が、コントロールできる最大のリスクです。
身長も、骨の成熟度も、投げ方の癖も、すぐには変えられません。そのなかで疲労だけは、その日のうちに自分で決められます。復帰過程では特に、疲れを感じた時点で終わりにしてください。
そして、そもそもなぜ痛くなったのかは別の話です。同じ投げ方で戻れば、同じ場所がまた痛くなります。復帰と並行して、負担が集まる動作上の理由を見ておく必要があります。
自分の場合はどうなのか、を知りたい方へ
記事はあくまで一般的な原理です。実際にどこで力が漏れているかは、動作を見て計測しないと分かりません。DAY ONE(大阪市福島区)では初回に現状の分析と課題の特定を行います。LINEでの相談は無料です。遠方の方はオンラインでも対応しています。
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