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「力を抜け」が効かない理由——脱力は気持ちではなく、構造の問題

この記事が答える質問

力を抜けと言われますが、抜き方が分かりません。

文:濵 盛力(株式会社 Essential Qualities 代表/DAY ONE)

「もっと力を抜け」「リラックスしろ」。言われたことのない選手はいないと思います。そして、言われて本当に抜けた選手も、ほとんどいないはずです。

抜き方が分からないのは、あなたの感覚が鈍いからではありません。力が入っている原因が、気持ちの側にないからです。

力みとは何か

力みとは、5の力で動かせるはずの運動に、それ以上の余分な力が働いてしまい、身体がスムーズに動かなくなっている状態のことです。

一般には、これを緊張や不安と捉えて、深呼吸などでリラックスすればよいと考えられています。深呼吸は交感神経の働きを抑えるので、身体全体はたしかに緩みます。ですが、それと力みが取れるかどうかは、別の問題です。

力みは「構造」から生まれている

「力を抜け」と言われてもできない選手の問題は、構造にあります。

ここでいう構造とは、関節の積み重ねと、身体の配列のことです。

積み木を想像してください。まっすぐ積めていれば、手を離しても立っています。支えるのに力はいりません。ずれて積まれていれば、倒れないように押さえ続けるしかない。力が入り続けるのは、本人が緊張しているからではなく、倒れる構造だからです。

身体も同じです。関節が正しく積まれていれば、無駄な力は勝手に抜けます。積まれていなければ、どこかが支え続けなければなりません。それが「力み」として現れます。

力みは技術の問題ではなく、構造・配列の問題として解決します。

だから、順番が逆になっている

多くの場合、こう教えられます。「力を抜け」→「抜けたらフォームが良くなる」。実際は逆です。「構造が整う」→「結果として力が抜ける」。

力を抜くことを目標にすると、「抜こうとする」という新しい意識が増えます。意識が増えるほど身体は固まるので、努力した分だけ悪化します。真面目な選手ほどここにはまります。

支えているのはどの筋肉か

関節を安定させているのは、深層筋(インナーマッスル)です。深層筋が関節を中心に引き込む力を生み、それが「軸」になります。

アウターマッスルだけが発達すると、回転軸がブレます。ブレる軸を安定させようとして、さらに表面の筋肉が頑張る。これも力みの正体のひとつです。見た目に分かる筋肉を増やしても脱力できるようにならないのは、支える担当が違うからです。

「力を抜く」より「どこを支えるか」

DAY ONEでは、脱力を目標にしません。見るのは、どこが支えるべき場所で、いまどこが代わりに頑張ってしまっているか、です。

支える場所が正しくなれば、頑張らなくてよくなった場所は勝手に緩みます。これが本当の脱力です。

自分の場合はどうなのか、を知りたい方へ

記事はあくまで一般的な原理です。実際にどこで力が漏れているかは、動作を見て計測しないと分かりません。DAY ONE(大阪市福島区)では初回に現状の分析と課題の特定を行います。LINEでの相談は無料です。遠方の方はオンラインでも対応しています。

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